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鉄 :: 体中に酸素を運び、貧血防止はもちろん、免疫力や学習能力の維持に活躍するミネラル。

ここがポイント
●鉄不足は、鉄欠乏性貧血によるめまい、動悸、息切れの原因。
●頭痛、疲れやすさ、顔色の悪さを招くことも。
●粘膜が傷つきやすくなり、口内炎や口角炎、舌炎の原因に。
●集中力や学習能力が低下気味のときは、鉄を補給。
●加工食品のリン酸塩やカフェインは鉄の吸収力を低下させる。
●ビタミンCを一緒にとれば吸収力はアップ。
酸素を運び、毛髪や爪の成長、発汗に使われ、体の粘膜を守る。

 常に酸素を必要としている私たちの体中に、酸素を運んでいるのが鉄。血液のなかに溶け込み、赤血球の成分となって酸素を体内の隅々にまで運び、さらに酸素の燃焼で生じた二酸化炭素を肺へと導く仕事をしています。毛髪や爪の成長、発汗にも鉄が使われ、さらに体の粘膜を守るためにも役立っています。

 鉄は、肝臓やすい臓、骨髄などでも蓄えられています。これは貯蔵鉄と呼ばれ、血中で働いている鉄が不足すると、自然に補ってくれています。

不足すれば、貧血を起こすだけでなく、集中力や免疫力が低下。

 貯蔵鉄で補いきれないほど鉄が不足すると、赤血球が正常につくられません。おのずと酸素を運ぶこともできなくなり、めまいや動悸、息切れが起きやすい、いわゆる貧血状態(鉄欠乏性貧血)や、酸欠状態に陥ってしまいます。

 そこまでの症状がなくても、疲れやすい、頭痛がちとなったり、粘膜の免疫力が低下するために口内炎や口角炎を起こすこともあります。爪が変形し、顔色が悪くなるなど、健康のみならず美容にもマイナスです。

 さらに、集中力や学習能力が低下することもあります。これは、鉄が神経伝達物質に関係し、集中力や記憶力を支えているからだと考えられています。


加工食品やコーヒーが、鉄の吸収力を悪くする。

 鉄は、体内で何度でも再利用できますから、本来は汗や尿から出てしまう分だけを食事で補えば十分でした。しかし昨今は、食習慣が偏るばかりか、インスタント食品など加工食品のウエイトが増しているため、安易に考えることもできません。なぜなら、加工食品に含まれるリン酸塩が、鉄の吸収を妨げてしまうのです。カフェインにも同様の阻害作用があり、現代人は、意識的に鉄をとることが必要と言えるでしょう。

 とくに女性は月経を通じて鉄を放出するため、男性より意識的に摂取する必要があります。「鉄を含む緑黄色野菜を食べているから大丈夫」という油断も禁物です。緑黄色野菜など植物性の鉄は、レバーなどの動物性の鉄に比べると、吸収率が1/4~1/7程度に過ぎないのです。

 貧血気味を自覚する方はもちろん、顔色が青白い、疲れがとれにくい、仕事や勉強に集中できない、コーヒーやお茶をよく飲む、食事が偏りがち、ダイエット中……、こんな方は、バランスの良い食生活を心がけるとともに、サプリメントを役立てるのも健康法のひとつです。

その際は、鉄の吸収率を高めるビタミンCを一緒にとりましょう。


健康パワーブック 2010年3月発行

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