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関節の悩みを解消して、行楽の秋を活動的に楽しもう

健康コラム(YL vol 05)

秋は行楽シーズン。気候的にも体に楽な季節ですから、スポーツに旅行、ショッピングと何をしても楽しめます。行楽の基本は足腰。膝や腰の痛みで、出歩くのが億劫になると、家に閉じこもりがちになり、気分がふさぎこんでウツになったり、また寝たきりになってしまうといったことにもなりかねません。「年なのだからしかたがない」「老化現象だからがまんするしかない」とあきらめず、関節の痛みや炎症の解消に役立つ栄養素をサプリメントで摂ることも、ひとつの対処法です。今回は関節痛の予防・解消に役立つ成分について詳しく解説します。

グラフ:高齢者の増加が目立つ活動

趣味を楽しむために、関節の健康を心がけましょう

グラフ:関節症の総患者数の年次変化

山でも旅先でも街でもゴルフ場でも、元気いっぱい楽しむ活動的な中高年の方をよく見かけます。上のグラフをみても分かる通り、「ジョギング、マラソン」、「登山」、「国内観光旅行」、「海外旅行」では、50代・60代以上の参加人口の増加が顕著に見られます。例えば、「ジョギング、マラソン」については、男性・女性ともに、60代以上の参加人口が10年前に比べて、約2倍に増えています。また、「国内旅行」や女性の「海外旅行」でも60代以上の増加が目立ちます。これらの活動は、中高年の方に欠かせない“ライフスタイル”の一部となっているのでしょう。

こうした趣味や運動を楽しむには、足腰の健康が基本となります。なぜなら、歩く、立つ、座る、走るといった日常動作には、太ももやふくらはぎなどの足の筋力と、股関節、ひざ関節、足首の関節という3つの関節に負担がかかるからです。しかし残念なことに年齢が上がるにつれて、ひざなどの関節の痛みが理由で、楽しんでいた活動的な趣味をやめてしまう方が増えてしまいます。

グラフを見ても分かる通り、関節症で悩む人は年々増えています。では、どうして関節痛が起こるのでしょうか。


車のタイヤと同じように軟骨もすり減っている!

人の骨と骨をつなぐ部分を関節と言います。骨には軟骨と硬骨があります。硬骨と硬骨が直接ぶつかり合わないよう、骨と骨との間に弾力性のある軟骨があり、クッションの役割をしているのです。

例えば、私たちが普段の生活で行っている、立つ、歩く、走るといった動作は、ひざに大きな負担をかけています。普通に立っているだけでも、ひざは体重の大部分の重さを受け止めています。歩いているときは、体重の2~3倍、階段を上るときには3~4倍、階段を下りるときには4~5倍、走っているときには5~7倍の負荷がかかります。例えば体重60キロの人が、階段を使うと、なんとひざに180キロ~300キロの負荷がかかるというわけです。

長い間、使い続けている車のタイヤがすり減るように、ひざの関節軟骨もすり減っていきます。さらに、加齢とともに、軟骨に栄養が十分いかなくなり、軟骨の弾力性が失われていきます。軟骨が摩耗、減少し、硬骨と硬骨がぶつかり合い、ひざに痛みが出るのです。これが関節痛の主な原因です。いったんすり減った軟骨を元の状態に戻すことはできません。けれども、軟骨を再生させることはできます。

関節のしくみ・関節痛が起きているひざの内部

関節症にすぐれた効果があるグルコサミンとコンドロイチンとは

この軟骨を再生させるのがみなさんよくご存知の「グルコサミン」と「コンドロイチン」です。これらの成分が一躍脚光を浴びるようになったのは1997年。きっかけは、アメリカのジェーソン・セオドサキス博士が書いた本 『THE ARTHRITIS CURE(関節症の治療法)』でした。この中で、博士は「グルコサミンとコンドロイチンを毎日摂取すると、関節症にすぐれた効果がある」と記しています。世界的なベストセラーとなったこの本は、当時まだあまり知られていなかったグルコサミンとコンドロイチンの認知度を上げ、これら成分の研究を進めさせることに貢献しました。

その後、グルコサミンの変形性関節症への有効性は多くの臨床例でも認められており、ヨーロッパでは治療薬として使用されています。ポルトガルで行われた臨床検査(1208人の変形性膝関節症患者に50日間、1日1.5グラムのグルコサミンを3回に分けて投与)では、9割以上の患者が改善効果を認めたという結果が報告されています。

加齢によりすり減ってしまう軟骨を再生させることで関節症の改善に役立つグルコサミンとコンドロイチン。日本でもサプリメントでの補給が一般的となっているこれら栄養素の働きを具体的に見てみましょう。


関節の健康のために欠かせない2つの栄養素

関節の軟骨づくりを強力にサポートする「グルコサミン」

軟骨は、骨と骨の接合部分を滑らかに動かすという機能にふさわしく、柔軟でネバネバしたムコ多糖類というものを中心成分にしています。このムコ多糖類を体内生産するために働いているのが、軟骨細胞のグルコサミンです。アミノ酸の一種で、エビやカニの殻に豊富に含まれることで知られています。

人間の体でも生成されますが、生成力の衰えなどでグルコサミンが欠乏すると、軟骨のネバネバ成分ムコ多糖類も生み出すことができなくなり、軟骨のすり減り具合もスピードアップ。関節痛を招いてしまうというわけです。

このグルコサミンを補給するときに、同時に摂取したいのが、次にあげるコンドロイチンです。

軟骨の保水・弾力性を守る「コンドロイチン」
コンドロイチン

コンドロイチンもネバネバ成分ムコ多糖類の一種で、こちらは細胞同士を繋ぎ合わせながら、栄養を細胞へと導いたりする仕事をしています。例えるならば細胞がレンガで、目地のセメントがコンドロイチンです。

体内の保水性・弾力性を保っているため、老化防止の重要なキーマンでもあります。細胞も、皮膚も、目や角膜も、そして関節の軟骨も、保水性・弾力性を保って健康的に機能するために、コンドロイチンは欠かせないのです。もうお気づきですね。グルコサミン補給の際に一緒に摂れば、軟骨のネバネバ成分の保水性・弾力性が保たれるというわけです。

もちろん、みずみずしい素肌づくりや目の健康を守るためにも心強い存在です。

カルシウムが骨になるときもコンドロイチンが重要な役目を果たしていますから、骨の強化や骨粗しょう症の予防にも役立ちます。

やはり加齢とともに体内生成が衰えますから、サメの軟骨などコンドロイチンを多く含んだものを原料としたサプリメントで補っていきましょう。


関節痛のもう一つの救世主は、イオウ?

さて、イオウが私たちの体に含まれていて、健康維持に不可欠であることを知っていますか。

人間の体内には、有機イオウが含まれています。有機イオウは、カルシウム、リン、カリウムに次いで人間の体内に豊富なミネラル。関節軟骨や腱、骨などの成分に含まれ、健康で若々しい肌や爪を保つためにも欠かせない大切な成分です。

最近イオウの役割の重要性が認識され、積極的に摂取することで期待できる様々な効果が明らかになりました。中でも関節の痛みに効果があると、一躍注目を浴びているイオウ物質があります。

イオウ物質「MSM」がつらい痛みを解消

MSM

グルコサミン・コンドロイチンを補うことは第一ですし、適度な運動をして、関節の若さを取り戻すことも重要ですが、そもそも関節に痛みがあっては動かすこともままなりません。関節の痛みのケアも重要になってきます。すでに炎症を起こして痛みが出ている場合、痛みを事前に予防したい場合に摂取したいのが、MSMという成分です。MSM(メチル・スルフォルニル・メタン)とは、北米産のテーダ松からつくられたイオウ物質。食品には牛乳や肉、新鮮な野菜、果物に極微量含まれていますが、洗浄や加工、調理する過程でその大半が失われてしまいます。また、体内に蓄積されているMSMの量は、加齢とともに減少していきます。MSMの関節の痛みや炎症を和らげる効果は、グルコサミンやコンドロイチンを摂ることでさらに高まることが分かっています。


関節の炎症を抑えて、痛みを緩和する「MSM」
グルコサミン・コンドロイチン・MSM

MSMには、有機イオウ成分が約34%含まれ、必要な組織へのイオウ成分の供給に役立ちます。

MSMが特に注目されている理由は、関節痛の緩和・炎症を抑える働きです。往年の名優ジェームス・コバーンが関節の変形がひどくて歩けない状態になったとき、MSMを摂取したところ、日常生活を支障なく送れるまでに改善したという話は、アメリカではよく知られています。

同国では健康補助食品として早くから注目され、現在では、関節の痛みに悩む中高年やスポーツ選手だけでなく、関節炎を予防したい人たちも手軽に摂取できるようMSM入りのドリンクやチョコレートなども市販されています。

日本でも2001年に厚生労働省により健康素材と認められ、サプリメントとして利用できるようになりました。軟骨の再生に役立つ成分として知られているのは、グルコサミンとコンドロイチンですが、さらに関節の痛みの解消を助けるMSMを一緒に摂ることで関節痛の改善が期待できます。

関節の悩みには、グルコサミン・コンドロイチンとのトリオで、MSMを覚えてください。


まとめ

人生を活動的に楽しむために

関節痛を予防して活動的に過ごすことは、肉体的、精神的にもとても重要なことです。社交的に人と交流しながら過ごすことは、健康長寿のための重要な要素です。今回は関節の仕組みと、関節痛を予防する方法をご紹介させていただきました。ぜひ、軽やかな足どりで人生を活動的に楽しんでいただけたらと思います。

YL Vol.05 2010.10.10発行
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